校長室から

私の子育て?(校長ブログ)

2022年4月25日 16時30分

 私には娘が2人います。2人とも成人していて1人は結婚もしているので、いわゆる子育ては終わったと言えるかもしれません。

 私が若い頃の子育てに積極的に参加できたかと振り返ると全くそうではなかったと反省しかありません。理由は、子育てまっただ中、ちょうど私も教員としてとても忙しい時期で部活動で土日も家にいなかったり、中学3年生の進路時期には毎日午前様になるような時代でした。まだ教員も含め労働者の「働き方改革」などという言葉は全くなかった時代で、どちらかと言えば当時の栄養ドリンクのCMでは、「24時間戦えますか!」などのキャッチフレーズが流行していたような今では考えられない時代です。

 とは言っても子供たちが小さい頃の思い出と言えば、私が外で遊ぶのが好きなので、遊ぶといえば山にキャンプに行ったり、海に海水浴に行ったりというのがほとんどで、「うちはなんで遊園地とか行かないの?」と小さい頃子どもたちによく聞かれたのを覚えています。

 長女は、ハイハイする頃からキャンプに連れて行き、キャンプ場でハイハイして泥だらけになったり、次女は私が釣りをしている横で走って石を投げて遊んでいたらそのまま湖に落ちて急いで引き上げたりといろんなアクシデントもありました。

 子供たちが小学校に入る頃には、中古のキャンピングカーを購入し、時間があれば金曜日の夜に夏はキャンプ場、冬はスキー場に出かけたものです。子供たちには「2泊で出かけるからその用意をしてね!」とだんだん自分たちで服をバッグにパッキングしたりできるようになりました。

 そんな子供たちも中学生になると部活動があり一緒に遊びに出かける機会はめっきり減りましたが、今でも家族で続いている共通の趣味といえば「スノーボード」くらいです。ちなみにスノーボードは私はJSBAのB級インストラクター(スキーでいえば準指導員)、次女はC級インストラクターの資格を持っています。

 子育てに正解はないと言われます。ほぼほぼ子育てに参加していない私でもこんな時はどうしたらいいのかと悩む時がありました。そんな時に、より所となるものに本がありました。昔はインターネットなどの環境がありませんでしたから。私が子育てに関して良書だと思った本を紹介します。発行日が古い順に並べてみました。

・『Q&Aこころの子育て―誕生から思春期までの48章』河合隼雄 著
 →Q&A方式で発達段階ごとに悩みをわかりやすく解説している臨床心理学者の河合先生ならではの名著です。

・『「学力」の経済学』中室牧子 著
 →おそらく教育にはじめてエビデンスの考え方を取り入れた慶応大学教授で経済学者の中室先生の本です。読んだあと私はもっと子供たちが小さいときに読みたかったと残念に思いました。

・『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』工藤勇一 著
 →教育関係者の中では有名な元麹町中学校工藤校長先生の子育て本です。他にも『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』など興味深い本が沢山あります。

 ぜひお時間があるときにお読みになってはいかがでしょうか。

 今の時代はネット上にもたくさんの子育て関係のウェブサイトがありますが、茨城県教育員会でも「家庭教育応援ナビ」というページを作成しています。私が県庁に勤務していた頃、隣のグループで作成し立ち上げたページです。当時に比べれば内容もかなり充実してきています。ぜひご覧ください。本校HPにも左にバナーが貼ってあります。

 家庭環境や家族のあり方も社会の変化によって大きく変化していますが、いつまでも変わらないのは、たくさんの愛情を持ってかけがえのない子供たちを社会全体で育てていくということだと思います。様々な環境の中で、様々な人々の力をかりて楽しみながら子育てできるといいですね。

駒込小学校長 鈴木 昭博