校長室から

6年生で授業しました(校長ブログ)

2022年11月30日 15時58分
先日、6年生で2時間授業をさせていただきました。
ちょうど思春期にさしかかる6年生に、いつも当たり前に自分の世話をしてくれている家族について考える内容です。
自分は誰の世話にもならず一人で大きくなったと思ってしまう時期もあると思います。
頼んで産んでもらったわけじゃないなんて生意気な口をたたく時期もあると思います。
それでも普段当たり前と思っていることは、本当に当たり前のことなのか、「内観法」という手法で振り返ってみました。
そもそも内観法とは何なのか。
内観法は、古来より伝わる求道をヒントにして、1965年、吉本伊信が開発した自己探求法です。もともとは哲学的側面と宗教的側面を持っていましたが、そこに道徳・倫理的側面、精神療法的側面を中心に発展し、現在では精神的に健康な人には自己啓発法として、精神的に問題を抱えている人には心理療法として実施されています。全国にこのような内観研修所が何カ所かあります。
内観の仕方としては、大きく「集中内観」と「日常内観」という2つに分けられます。内観の基礎である「集中内観」は、様々な日常的刺激を遮断した内観研修所の室内の屏風の中で行われ、1日15時間1週間をかけて、「してもらったこと」、「して返したこと」、「迷惑をかけたこと」という3点のテーマで、身近な他者(母親を中心に)に対して、生まれてからこれまでのことを振り返っていくものです。
1時間目は、30分という短い時間でしたが、実際に体験してみました。
2時間目は、最初に動画「天国からのビデオレター」見てから、1時間目の続きとふりかえりをしました。
ふりかえりの内容と主な感想を掲載します。
少しの時間でしたが、いつも当たり前だと思っていることを、振り返るよい機会になったようです。
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<内観後の主な感想>
・こんなにいっぱいしてもらっているんだなっていうのが分かった。
・お母さんのおかげで僕は生きていると思った。
・親が子を産んだときから、その子供が死ぬまで見守ろうとする覚悟がすごかったし、どんなに自分が体調悪かったりしても子供のことを一番に考えてるのが感動した。しんどいときでもつらいときでも、毎日仕事や育児、家事をして、親にはたくさんの感謝の気持があることがわかった。
・してもらったことに対してして返したことが少なかった。
・母への感謝がいっぱいでた。
・これからして返したことを増やせるようにしたい。
・迷惑をかけないようにしたい。
・最初はあまり思いつかなかってけど、ビデオを見たあと、たくさん思い出せて色々なことをさせてもらったり、迷惑もかけちゃったし、お母さんは大変だったかもしれないけどここまで育ててくれて「ありがとう」という気持ちを伝えたいと思った。
・いろんなことをしてもらっているな。
・一人で集中して考えていると徐々に昔のことを思い出してきて、親にしてもらったことやして返したことや迷惑をかけたこと色々なことが思い出してきました。中でも一番思い出したのがしてもらったことでした。自分はしてもらったことが多いのがわかりました。
・親がしてくれたことを、思い出した。親の大切さについて気づいた。
・してもらったことがたくさんあったけどして返したことがあまりなかったからこれからは、して返したことを増やしていきたいと思った。思い出すのは難しかったけどいい経験になったと思いました。
・今まで自分がどれだけしてもらったり、迷惑をかけたかがわかったし、
・どのくらいのことをして返せたのかということを内観を通して、感じた。
・母親がどんなに子供のことを一番に考えているところや心配していることが分かった。

駒込小学校長 鈴木 昭博