校長室から

山登りの素晴らしさ(校長ブログ)

2022年10月25日 16時15分
私は山が大好きです。
小さい頃から自然の中が大好きだったので、その延長線かもしれません。
今頃の季節は、稲刈りが終わった田んぼの中で、近所の友だちと野球したり、走り回ったりしていました。
先週の金曜日に、34年生の筑波山遠足の引率に行ってきました。
私が生まれ育った場所からは、筑波山は東にいつも大きく見えていました。
男体山と女体山の形がはっきりと見え、私はここから見える筑波山が最高だなぁといつも思っていました。
おそらく県内の筑波山が見えるところに住んでいる方々は、自分のところから見える筑波山が最高だとみんな思っていると思いますが。
そんな筑波山ですが、小さい頃から何度も登っていて、ここ数年はトレーニングをかねて登ったりもしているホームグランドです。
筑波山神社からケーブルカー沿いの登山道を御幸ヶ原まで登り、女体山頂を経由してつつじヶ丘、筑波山神社と一周するコースを何周もしたり、たまには筑波山神社から、加波山や雨引山を経由して、岩瀬駅までの縦走コース(30㎞弱)を走ることもあります。
そんな親しみのある筑波山ですが、金曜日は天候にも恵まれ、最高の登山日和でした。
つつじヶ丘から山頂めざして登り始めましたが、ちょうど遠足シーズンで何校か登っている学校がありました。

登山は、登り始めてから心拍があがり、その心拍数が落ち着いてくるまでが一番きついところです。
先頭の杉山先生は、その辺のタイミングをよく把握しており、ちょうどよく休憩を挟みながら登っていきました。
頂上に近づくにつれ、岩場が多く急登になってきます。
子供たちを見ていると、お互いに声をかけあったり、グループでめあてにしている「助け合い」を実践して、疲れている友だちの荷物を持ってあげたりしていました。
体験活動の素晴らしさは、こんなところにあるのだと思います。
世の中、How to(ハウツー)本を読んで、いかに効率よく最短距離で物事を達成できるかに力を注ぎがちですが、最終的には何度も何度も繰り返し体験したり、何度も何度も失敗を繰り返して試行錯誤をしたりした経験がある人の方が、少しの困難ではめげない強さ、たくましさが育まれるはずです。
登山は辛いので、おそらくこれが人生で最後の登山になる子もいるかもしれませんが、大自然の中にいるだけで、力がわいてくるような気になるのは、人間も動物のひとつだということでしょう。
他人と競うのではなく、一歩一歩自分のペースで歩き続けることで、誰でも頂上に立てて達成感が得られる登山はとってもおすすめです。
ぜひ、また「筑波山に登ったよ!」という話を聞かせてくれる子がいるといいなぁと思いました。

駒込小学校長 鈴木 昭博